街角に潜んだ惰性 捨てられた猫のよう
悲しみは非常に良い波で 廃れたこの街のどこかで
息づくただ一つの声
君のことただ温めたいと思う
あり合わせ空虚な街 車が会話の音
味のしないファーストフードで 目覚めた人となり仕草は
忘れたとっくの昔に
今消えた この道を照らす明かりも
さまよう感情と 生易しい希望と
もう一度会いたいと思った
散開して風が流れた
凍えそうなこの街で 人の流れに乗る
交差する信号機の道で すれ違う冷たい風だけが
転んだこの痛みさえも
遠くまでさ 人知れずに引きずってきたこと
転がった日常と 少しだけの情熱を
失わない光がほしいよ
転がって今、今救えぬ優しさを
日が暮れれば怖くない 夕焼けに手を振る
応えたい君だけの宵闇に 構わない気がふれていたとしても
所詮僕らは捨て猫として生きていく
今しばらくは 痛みさえ心地よい温もりとなる
まだ息をしている
まだ息をしているか…
